エルメスは、2021年に初披露した「エルメスH08」コレクションの新たなバリエーションを発表した。スクエアとラウンドが交差する独自のデザインはそのままに、チタン製のベゼルと18Kピンクゴールド製のミドルケースを組み合わせた。
2023年 エルメス新作 アルソー クロノ チタン
アンリドリニーがデザインし、1978年誕生した「アルソー」。馬具の鐙(あぶみ)をイメージした上下アシンメトリーのケースや、優雅なギャロップ(馬の歩き方)からインスピレーションを受けた躍るようなアラビア数字インデックスが特徴だ。誕生から40年たった現在でもその人気は継続中だが、2018年はチタンケースモデルが追加。チタン特有のグレー色が新たな魅力を引き出している。
スポーティーとエレガントが交差する、新エルメスH08
エルメスのクリエイティブ・ディレクターのフィリップ・デロタルがデザインした「エルメスH08」は、2021年から展開を始めた新コレクションだ。味わい深い質感、深い色合いと色彩豊かなタッチ、幾何学的かつ整然としたシルエット、マットと光沢の使い分けなど、さまざまな風合いが融合した外装が特徴である。
今回このエルメスH08コレクションに加わったのは、上品な印象を与える18Kピンクゴールドと軽量で堅牢なチタン、そして耐傷性に優れたセラミックスを組み合わせた新たなバリエーションであり、エルメスの新しいシグネチャーにさらなる深みが生まれた。
コレクションを象徴するケースは、ミドルケース部分が18Kピンクゴールド、ベゼル部分がセラミックス、ケースバックがチタンで作られており、対照的な質感が楽しめる。そしてブラックセラミックのベゼルとリュウズによって、異なる素材同士のコントラストをさらに引き立てている。
素材別の仕上げの違いにも注目だ。サテンとポリッシュ仕上げが交互に施されたバイカラーのケースは、黒いグレイン仕上げの文字盤の深みを強調し、蛍光色に光る針とインデックスを際立たせている。中央の分目盛ディスクと秒針にはブラックニッケル加工が施され、4時30分の位置のクッション型小窓には、本作独自のタイポグラフィを施した日付が表示される。
また本作にはブラックとアントラシトのファブリックストラップが組み合わせられ、DLCコーティングを施したチタンのデプロイアントバックルが付属する。18Kピンクゴールドが見せる上品さと、ファブリック素材が生み出すスポーティな印象が、バランス良く融合しているのだ。